上手く行かない根本的な原因
昔、某新聞の地方紙面の取材で、「年上女と年下男のカップルが流行っている」件について解説を述べてほしいと言われたことがありまして、記者の思惑としては、働く女性が年下を従えることに優越感を持ち出した、年下のかわいい男と付き合うのが流行り。また、女性がきれいになったから年下男が年上女でもそう感じなくなり、そのようなカップルが増えた、今はそれが普通で当たり前!みたいな感じの記事を期待していたようなんですが、その時私が答えたのは、
「そもそも流行っていない」
・ある程度独身年齢が上がり、そこ(年上男性)で探そうとすると難しい
・女性サイドの譲れない条件の一番であった年齢が一番でなくなった
・つまり、今は年下にいかざるを得ない状況
だから「流行らせないでくれ」
でした。結果私に取材したにもかかわらず記者の思惑通りの記事が掲載され私の取材はボツにされたのですが
何より後で知ってびっくりしたのがその日の新聞折り込み広告にはある結婚情報サービスのチラシが入っていて
「年下の男性との結婚今流行ってます!」みたいなコピーが書かれていました。
つまり広告を裏付けるような記事が紙面に載っていることで広告の効果を上げようとしていたのです。あとで記者に聞くとやはりそうで、その時初めて、「ああそういうことか、マスコミってのは」と怖くなった記憶があります。
これ、20年たった今も同じで(もっとかもしれません)先日も
「私、年下の男性と結婚したいんです」
「タレントの〇〇さんが結婚しましたよね。年下の男性と。サッカーの〇〇選手も恋人年上みたいだし。で、ブログとかでも結構そういうの流行っていて多いみたいな記事を見て余計に私も頑張ろうと思って!」という女性がいたのですが、もちろん頑張ることはいいのですが、現実的にはそんな簡単ではないですよ。という話をしたらテンション下がっていました。
(ちなみにブログは結婚相談所の方が書いていたブログでした、、)
まず、メディアやマスコミ、ネットで取り上げられる例に一喜一憂しないようにしましょう。ほとんどが作られたものであるのと、タレントや芸能人の恋愛や結婚については住んでいる世界(環境)が全く違う中での出来事です。ほぼ参考にならないというか参考にしてはいけないパターンがほとんどです。それだけメディアというのは影響力があることの裏返しではありますが、非日常の世界、違う国での出来事位に考えてちょうどいいと思います。
それよりも日常で考えないといけないのは根本の部分
なぜ、そんなことになるのか?(この場合、年下男性との結婚は簡単ではない)という部分です。
それははっきりしていて
「貴方の選ぶ理由」と「相手の選ぶ理由」がミスマッチしているからです。
この場合、女性サイドの年下がいい、に対して男性サイドの年上がいいという数が圧倒的に少ないのです。
つまり需要に対する供給が合っていない。という事になります。
婚活において相手に求める条件というのはとても大切ですが、求めた条件というのは相手の選ぶ理由になっているのか?その条件(需要)に該当する数(供給)は十分なのか?
ということを俯瞰で見て考えることがとても大切なのです。
このバランス感覚の調整というものが柔軟にできる人というのが早々と婚活を卒業できる人であり、成婚への道のりが早い人であります。
当然、それを冷静に判断し、適切な提案をするのが仲人の仕事でもありますのでそれが出来る仲人が優秀な仲人という事になります。
これは条件を緩めろ、という話とは少し違うのです。このあたりのさじ加減が仲人の腕の見せ所なのですが。
その女性にも、あえてテンションが下がるような話をしましたが、その後なぜそうなるのかという理由を伝え、それを解決するためにはこういう考え方がありますよ、という話をすると希望が見えたようで、また笑顔になってくださいました。
今一度、婚活中の方は
「貴方の選ぶ理由」と「相手の選ぶ理由」
を照らし合わせてみましょう。そして最適なバランスを見つけたうえで活動しましょう。そしてそのバランスは柔軟に変化させましょう。
俯瞰で見ることが難しい方は、是非ご相談ください。